週刊トビタテ留学記

ただの高専生がオーストラリアへトビタテ留学をするお話。

こんにちは、今週の週刊トビタテ留学記よろしくお願いします

9週目&10週目: CountrySide

一週間強NSWへ

※モザイクは仕様です。

私が今働かせていただいている学校の、G Tripという旅に参加させていただきました。NSWの北部で、オーストラリアのアボリジニについて学んでくるものです。 旅は土曜日の朝6時に始まり、冬の草木も眠る時間にバスが出発しました。 長い長い旅の備忘録をぜひご覧ください。興味なくても写真だけはめちゃくちゃ良いので見てってください。

1日目と2日目

最初の二日間は移動の時間でした。たくさん寄り道をしながら着々と北のほうへ行きました。フリスビーをしたり、田舎町や山に行ってみたり、そんな感じ。また、アボリジニの歴史に深い関係のある場所に行ったりもしました。

我楽多

ここはjunk(ガラクタ)置き場。みんな楽しそうにいろんな面白いガラクタを発掘してました。

やあああま!

「Yaama!!」 はい、山ですね。って思って看板をしっかり見たら、先住民の言葉での挨拶らしいです。 とても綺麗ですよね。ここにもアボリジニに関係のあるスポットなどがありました。

オーストラリアは歴史深い

また、昔アボリジニの人たちがヨーロッパの白人と戦い、たくさんの命が落とされた場所にも行きました。写真撮ってませんでした...。戦ったと言っても一方的なもので、白人の兵はアボリジニを見つけ次第全て殺した、という歴史があります。また、罪を付けられ、死刑で罰せられ、そんな悲しい歴史があるそうです。まあ詳しくはググってください。色々な資料が見られると思います。 オーストラリアといえば、移民の国、多文化の国、歴史の浅い国、というイメージのある人も多いと思いますが、先住民の歴史はしっかりとあり、彼らの文化も根強く生きています。 今週は、日本で学ばないオーストラリアを伝えたいと思います。 (途中で寄っためっちゃ大きい木)

Welcome Ceremony

二日目の夕方はほぼ目的地に到着し、アボリジニの歓迎儀式なども受けました。 このように白いペンキをおでこに指でなぞって着けられました。また、葉っぱを煙で焚いたり、歌ったりしてくださいました。小学生と先生がしてくれたのですが、とても興味深かったです。

3日目から4日目

三日目からが本番です。ここから五日間、金曜日まで現地の小学校に訪問します。実を言うとこの日までずっと6時出発5時起きでなかなか辛かったです。 このシリアル美味しい。でも大久野島にあるあのお土産みたいに見えるなぁ...というのは内緒。

まずは学校の集会にお邪魔しました。 パッと見た感じ私の通ってた田舎の小学校よりも人数は少なく、百人もいなかったように思います。 午前中は他校との女子サッカーの試合を見学し、午後からいよいよのクラスルーム参加でした。 私は外国人で、一人だとキツイだろうという配慮で、日本語ができる女の子と一緒に二年生の教室に行きました。でもまあ日本語はほぼ禁止ということで始まりました。 小2ってこんな小さかったっけな...って印象が大きかったです。まあ教室が日本と全く違って、日本の託児所のような感じだったからかもしれません。 私が経験してきた保育所や小学校はこんなにじゃなかった! 広い教室にスタイリッシュで、呉高専でいうアクティブラーニング室と同じような移動式机と椅子、電子黒板、そして電子黒板の前にカラフルなマスの書かれているマット。児童たちはわいわいはしゃいでる。 日本じゃほぼ確実にないでしょう。私立ならまだしも公立は。 授業も時間割とかはなく、「今日やるワーク」をこなしていくスタイル。 朝はまず点呼を電子黒板に出てくる自分の名前の風船をタップして割ることで取り、塗り絵やヨガなど何かしらして、その後カラフルなマットに書いてある自分の名前のマスに座って「Must Do」と「Can Do」を整理します。

でもこの間に既にちゃんと座らず教室を走り回ったり教室から出たり、叫んだりする子がいるんです。 先生はすこしは叱りはするものの、どうしようもないときは許容して他の先生と静かに他のワークをさせたりします。また、クラスには * Awesome * Superb * Good Job * Ready to Study(ここからスタート) * Warning 2 * Warning 3(Buddy Class行き) というレベルがあり、半日ごとに評価される基準となっています。Awesomeまで来た子にはお菓子をあげ、Warning 3になった子は別室作業という因果応報な報酬があります。 なんともすごいシステム。

Must Doは基本3つあり、それが終わったひとがCan Doのすこし楽しめな勉強ができます。 算数や国語のワークを、島分けされたところに適当に回って、終わったら洗濯バサミをゲットします。3つの種類の洗濯バサミをゲットしたらCan Doができます。 私は算数をたくさん手伝いました。まあどちらかというと理数系だし、英語を間違えて教えたくないですから。

また、Book Studyという時間もあり、クラスで1つの絵本を読んで物語をまとめたり、それを使ってストーリーボードに絵と説明を描いて作品にしたり。とても楽しそうにしてました。まあやっぱりこの作業をせずに彷徨く子や先生の手を焼く子もいましたが。

8:30に始まり、1:30に終わる学校だったので放課後は近くのカフェに行ったり、観光したり、学校のアボリジニの先生などに街を回りながらいろいろ説明したもらったり。

すごい石

めっちゃすごくないですか!?!? ここすっごく気に入った場所です。夕焼けも綺麗で、石もやばくて、景色も良い。 感動! あと、野生のエミュー見た!かなり足速かったです。 すごく素敵な場所だったのでまた行きたいなぁ。

プライド

放課後に一人の女性に、彼女の昔行っていた幼稚園、よく使っていたプール、行っていた学校のあった場所など思い出の場所を巡っていました。 プールについて、昔について教えてもらっているとき、現地の女性が近づいてきました。 「私は外の人をこの場所に連れてきてほしくない。ここは観光客の来る場所じゃない。私たちのものだ。私たちのことについて知ってほしくない。出て行ってくれ。」 そんな感じで怒り気味で話しかけてきました。この保守的な女性は案内してくれている女性と知り合いのようでした。 「この子達は観光客なんかじゃない。そして私は自分の思い出の場所を案内しているだけ。向こう行ってて!貴女は私よりも歳下だ!」 と反論。

話し合いののち、保守的な女性も帰り、私たちもこれ以上混乱を起こさないために、素早くバスに乗り、去った。

アボリジニの歴史などについて教えてくれた先生や案内してくれた女性のように、文化や歴史を外部に伝えていきたい方と、他人に踏み込まれたくない方がいることがわかり、逆に良い経験でした。

運動会

火曜日はなんと運動会でした。トラック競技の運営の手伝いをしていましたが、冬と言っても日差しが強いオーストラリア。日焼けしました。ジャンバー着て日焼けする意味もわかんないけどそうだったんです。

この日はたくさん 「Are you a Chinese?」と低学年ぽい子に聞かれました。日本人だと何度言っても、「これって中国語で何っていうの?」と、悪気もなく聞かれるので、その度に「日本人じゃけん中国語はしらんわ」と訂正をするくりかえしでした。これは二年生の教室でも結構起こるもので、やっぱりオーストラリアには日本人よりも中国人が沢山いるということなんでしょう。

「Chinese(吊り目) Japanese(垂れ目) Foreigners(胸) 」と言うくせに、吊り目ではない私に中国人かと言ってくるあたり、「日本人はあまりにもオーストラリアにいるイメージないから、中国人の可能性の方が高い。」とおもっている、または私の目つきが悪いのでしょう。前者だと祈ります。 オーストラリアの空は青くひろい。

折り鶴効果

木曜日くらいに私は、どうしてもワークをしようとしない生徒たちを静かに面倒見る役をしました。 塗り絵をしたり、楽しい要素のあるプリントをしたり、レタリングしてたり。

私は日本語で名前を書いてあげたりしてたのですが、ふとおもむろに紙をちぎって鶴を折ってあげると、子供たちがもっのすごく興奮してしまいました。喜んでもらえたのはいいのですが、ワーク中の他の生徒に見せに行こうとするので、「あとで彼らには見せなさい!!今はとりあえず座ってて!!」と頑張ってなだめる...。それにしても笑顔が可愛かった...!!!

授業が終わりに近づくにつれ、ワークに飽きてこちらに来る人数が増えて、紙飛行機や鶴(どんどん大きいのを作らされるネバーエンド。)をずっと折らされる...。 授業が終わると即帰宅なのに、そのほんの少しの短い時間で、ワークを真面目にしてた子達から、私のも!僕のも!という催促に急いで答える私。カオスでした。

でも生徒も喜んでくれたし、先生もありがとうと言ってくれたし、結果オーライです!その日の午後の私は手が疲れてました。

ある日はこんなでかい滑り台のある公園に行ったりもしました!

最終日

最終日は五年生六年生での日本文化紹介を依頼されたので、二年生には行かずに、午前六年生、午後五年生の教室に行きました。 私は、前日に紙などをもらって、晩にめちゃくちゃ仕込んできました。 そう、ひらがな表、カタカナ表、折り紙のプレゼントを。 また、けん玉や紙風船、ビー玉はもともと日本から持ってきていて、念のために旅行にも持ってきていたので、正解でした。 これ以外にも、筆ペンも何種類かカラーを揃えて持ってきていたので、それも役に立ちました。 現地のローカル言語の一から十までと、日本語の。それにしても似た読みおおすぎん?

なんと最後に、学校の先生からアボリジナルなアート作品を頂きました。しかも日本人のわたしだけ。 すごく素敵でした。今までもこのトリップで彼から作品をもらったことある人はいなかったらしく、引率の先生も驚いていました。 どうです?みなさんアボリジニのアート、すきになりましたか??

ちなみに輪っかの蓮鶴は二年生の教室に少しだけ時間を割いて訪れて渡しました。

アートギャラリー

また、アートギャラリーにも寄って、塗り絵を頂いたり、お話を聞いたり、作品を見たりしました。 塗り絵の本、ほんとは10ドルするんですが、生徒みんなに一冊ずつ配ってくれました。

あと、ポストカードを買いました。 本当にアボリジニの芸術作品素晴らしいので、お土産欲しい人いたら、ポストカードいっぱい買っておきますので。

八日目九日目

帰る日がきました。 思えば短かったけど、やっぱり濃い経験になりました。 八日目の最後に、サンセットを見に行きました。 ほんとうに綺麗でした。じっと何十分くらいか誰も喋らずに沈む瞬間を見ました。なんだか心の洗われる時間だった。

夕焼けが砂漠に見えてきて、その上に雲が城のようにあって、綺麗なグラデーションは偉大な世界を感じさせ、言葉には表せない時間でした。

ちなみに私が途中で飽きたら他の雲を見て、ひよこだとかカニだとか考えてたことは私しか知りません。

オーストラリアって深いです

都会なイメージやウルル(エアーズロック)、ゴールドコーストのイメージ、ヨーロッパぽいイメージ、そこにまた1つ、「ステキなアボリジニの文化がある」ということを加えるきっかけになれたでしょうか?

最終夜に振り返りの時間に、拙い英語力と勇気を振り絞って言ったのが、 「日本の友達に、オーストラリアのみんなが知っている一面とは違う一面をシェアしたい。」

日本語でも拙い私の文章力でシェアできたかわかりませんが、とりあえず、先住民にずっと昔から今まで続いている、ステキな文化があり、魅力的だということが言いたかったのです。

引率の先生は、「ぼくたちはこの国に住んでいるから君よりは簡単にいろんなことを理解できただろうし、困難なことも少なかっただろう。君にとって大変だったこともたくさんあるだろう。でも勇敢にも君はこの旅に付いてきた。拍手」と、みんなが拍手を送ってくれました。思い出しただけで目頭が熱くなりそうです(照)

この旅に誘ってくれたホストマザーに感謝です。

オーストラリアの田舎

この旅で、たくさんカンガルーに会いました。狐やエミューにも会いました。放牧もたくさん見ました。 そして綺麗な夕焼けや地平線に惚れました。 もう一度くらい行きたいです!

でもやっぱりこの経験は観光で行ったらきっと出来なかったことばかりなので、ほんとうにこの機会をくれた全てに感謝したいです!

最後まで見てくださりありがとうございます

こんな長い日記を最後まで読んでくれてありがとうございます。オーストラリア愛が止まりません。もっと言いたいこといっぱいあるので、暇な時に聞いてあげてください。コメントも待っております。

次回は7月15日日曜日に更新予定です。 冬休みに入ったけど何をしよう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
来週はどんな記事をお送りできるでしょうか。
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コメント・読者、お待ちしております。